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カテリーナ古楽器研究所
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CATHERINA Early Musical Instruments Work Shop

カテリーナ古楽器研究所について

 

「自然から音をつくる」

1972年に研究所を開いて古楽器の復元研究製作を続けるカテリーナ古楽器研究所。1991年に東京から大分県杵築市山香町へ工房を移し、日本の樹木や竹素材を利用した楽器づくりに取り組んでいます。

− 古楽器について

ヨーロッパの中世・ルネッサンス期に存在した、一度ピリオドを打った楽器たち。ギター、ヴァイオリン、ピアノ等の先祖にあたる楽器です。現代楽器に比べると圧倒的に多くの種類や形式を持つ古楽器は、その背景を知る事もとても面白く刺激的です。

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− 日本の木材や竹に目を向ける

​東京時代、武蔵野周辺に工房を構えていました。70~80年代は、多くの山が切り開かれていく時代背景。変わりゆく風景とともにそのような木々は、もったいない事に利用されることなく消え行くものでした。西洋楽器の材料は、ヨーロッパの木材でつくられるのが当たり前の考えであった中、日本の樹種を楽器に利用出来ないかと、伐採現場から製材所へ持ち込みました。桜、楓、ケヤキ、桑、栗、ツゲ等のあらゆる木材でヴァイオリンの先祖のレベックは沢山の試作を重ねました。その材の一部は乾燥を経て、現在も使われています。

 

− 生活とともにある楽器

より当時の楽器づくり環境を求めて1991年に住まいと工房を山香へと移し、木を植え、山に入り、食べる米を育て、自然を音に変えて来ました。地場の木、例えば九州では多く生息するクスノキは彫り物として利用されますが、その特徴を生かした彫り貫きのライアーは、素朴で深みのある音が出ています。他にも栗、桑、桜、トチ、楓、エンジュなどを利用した単版張り合わせで作られるボディーの試作を繰り返して、ギターの先祖であるヴィウエラやマンドリン系の先祖シターンなどは、十分な音の響きを実現しています。なにより素材が日本の気候によく馴染んでくれます。楽器も含め材料との相性など、可能性は山ほどあり日々が発見です。竹は種類も豊富で日本の万能な素材です。素材が既に笛にしてくださいと言わんばかりの形状。横笛はもとより40年作り続けている西洋音階を持った竹製リコーダーは、音色は木製とはまた違う瑞々しく澄んだ川のせせらぎのようで、様々な場面で演奏を楽しんでもらっています。

管・弦・打楽器の多様な古楽器を製作している楽器工房は世界中を見ても他にあまり類を見ないかも知れません。森に囲まれたカテリーナの森では、あらゆる楽器と共に、音の世界へと旅ができる空間を目指して日々の営みを行っています。

カテリーナ古楽器研究所

松本 未來

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カテリーナ,カテリーナの森

カテリーナ古楽器研究所 創始者 / 松本公博 Profile

1972年より東京にて工房を開設。ヨーロッパ中世・ルネサンス期の古楽器復元・研究が始まる。チェンバロをはじめ、管弦打楽器を製作し古楽器の世界を旅してきた。国立民俗学博物館の調査員としアジアの伝統音楽のフィールドワークを行うなど、世界の音楽、楽器の調査に積極的に関わりNHK BS TV/FM等で楽器の解説を行う。東西シルクロードの流れを中心としたフィールドワークの調査報告、及び世界の演奏家や楽器の紹介を行ってきた。1979年より楽器づくりを通したものづくりの魅力を体感してもらうべく、自然素材による楽器づくりワークショップを開催。古楽器製作においては、日本の木材に目を向け自然環境を考える楽器の研究を続けている。1991年、特有の歴史的背景を持ち、森や木々に近い大分県に拠点を移し、2003年より親子二代で作る古楽器は、裾野を広げている。音のソムリエとしてピーターバラカン氏との対談を行う等、各地でワークショップ・展示・講演・コンサートを開催。

LP「古楽の調べ」(CBSソニー)・著書「ようこそ手づくり楽器の世界へ」(TBSブリタニカ)・CD「中世巡礼物語」(CSF)・教材「音楽の基本ワーク」(新学者) 

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